ベガルタ仙台の戦力評価:67点

FW:14点

補強に成功した赤崎、アレクサンドレ・ゲデスの活躍に大いに期待したい。それに加え、既存メンバーの長沢、ジャーメインを含めた2トップ争いは熾烈となるか。いずれも特徴のある選手がそろっており、組み合わせによって多様な攻撃パターンをオプションにできる点では他チームよりも優位。ジャーメインがやや伸び悩んでいるため、爆発を期待したい。

MF:15点

イサック・クエンカをサガン鳥栖から補強できたことは戦力的に大きくプラスとなった。その分、他のポジションへの補強は手薄になってしまった格好。クエンカの補強自体はプラスであるが、資金的にはもう少しバランスを取るべきであったか。経験のある関口や成長著しい道渕、若手ホープの椎橋が中心となり、クエンカの特徴を生かすサッカーへとシフトできるかがカギ。

DF、GK:14点

永戸が鹿島アントラーズに移籍した点は攻守両面で痛手となった。また、何といってもチームのキャプテンであり支柱にまで成長を遂げたシマオ・マテが絶対的な選手であろう。外国人助っ人としてバラ、サンフレッチェ広島から吉野、水戸から浜崎を補強したが、Jリーグ全体を見渡すと戦力的には見劣りする。シマオ・マテを中心とした守備組織を構築し、J1残留を達成したい。

選手層:12点

選手層が薄いのは今に始まったことではなく、そこをどうにかやりくりしながらJ1残留を果たしてきた。今シーズンも選手層に厚みがあるとは言えない中で、永戸のように大きく成長を遂げる若手が台頭してくることを大いに期待したい。

監督:12点

渡辺監督が退任し、J2モンテディオ山形を率いた木下監督が就任した。山形時代の成績はまずまずであり、J1クラブの監督は初挑戦となる。愛媛FCやモンテディオ山形での実績から、資金力に乏しいながらも上位に食い込める手腕を買われての抜擢と思われ、それがJ1で通用するのか、クエンカといった大物外国人選手を組織に落とし込めるかに注目したい。

総評

チームでアシストを量産した永戸が去り、イサック・クエンカと木下監督が就任したことが大きな変更点であろう。長年にわたってJ1残留を達成し続けているが、アルビレックス新潟や大宮アルディージャの例のように、常に残留争いを強いられているチームは遅かれ早かれJ2降格となる可能性が高い。今シーズンをきっかけとして残留争いの常連から抜け出し、中位を確保できることを期待したい。