大分トリニータの戦力評価:69点

FW:15点

オナイウが横浜Fマリノスに移籍してしまった事は痛手であるが、知念、渡を補強し何とか埋め合わせた格好か。両者ともに潜在能力は非常に高く、活躍すれば大量得点も夢ではない。知念は川崎フロンターレがレアンドロ・ダミアンを昨シーズンに補強したことで、出番を減らす結果となった。渡はJ2時代からの実績十分であり、この2人には大いに期待したい。

MF:14点

資金面で大型補強ができない事情があり、現有戦力の慰留を最優先とした補強結果と思われる。資金力に乏しいチームにありがちな運動量サッカーではなく、観客を魅せるポゼッションサッカーを主体とした技巧派が揃う。昨シーズンの躍進が偶然ではないことを、中盤の組織力で証明したい。

DF、GK:13点

こちらもMF陣と同様に大きな補強はなく、FW陣と比較すると戦力的には乏しい陣容となる。攻撃陣を支えるためにはDF陣による強固な守備が必要となる中で、ベテランから若手まで出場機会が回ってくることを見越し、コンディションを維持したい。

選手層:12点

選手層が揃っているとは言い難いが、昨シーズンの成績を支えた一因にはサブ組の活躍がある。MFでは小林や町田の奮起に期待したい。複数ポジションをこなせる選手が多く、戦術幅のある構成を組めるのが特徴か。

監督:15点

J1昇格、残留を達成した片野坂監督の手腕を大きく評価したい。湘南ベルマーレや松本山雅のような運動量サッカーではなく、大分伝統のテクニックを駆使した技巧派サッカーで実績を残すことができた。今シーズンも大きく変更は無いであろうが、FW陣の戦力を十分に活かせる戦い方に注目したい。

総評

現実的にはJ1残留が目標となるであろうが、それでもJ1常連チームに見劣りしないポゼッションサッカーでサポーターを魅了してくれることを期待したい。オナイウは移籍してしまったが、攻撃陣は上位チームを崩せるほどの戦力を備えており、攻撃的なスタイルを維持しながら上位チームに打ち勝つサッカーを見たい。