川崎フロンターレの戦力評価:89点

FW:18点

昨シーズンと同様に小林とレアンドロ・ダミアンの2人がセンターフォワードを務めることになりそう。知念が抜けたものの、旗手が入団し、戦力は維持できた格好。川崎フロンターレのポゼッションサッカーに合うのはレアンドロ・ダミアンよりも小林だが、ダミアンを活かせるような布陣も必要か。お世辞にもダミアンの補強がプラスになっているとは言えず、またフロンターレのスタイルにも合致していない様子が悲しい。

MF:18点

こちらも大きく変更のない陣容。中村憲剛が大怪我を負っており、脇坂のトップ下に期待したい。ダミアンを活かすなら、両サイドにはサイドアタッカーを配置したく、特に長谷川との組み合わせに注目したい。反対にFWに小林を起用するならば、右サイドは家長を起用すべきであろう。CFでタメを作るか、中盤右サイドでタメを作るかの違いになるが、シーズンを通してこの2パターンを維持するのは意外と負荷が高い。

DF、GK:17点

何といっても連覇を逃した一因は右サイドバックにある。昨シーズンになぜエウシーニョを留めることができなかったのか、今更後悔しても仕方ないが、その後釜として補強したマギーニョ、馬渡がうまくいかず。今シーズンはその後釜に湘南の山根を補強したが、果たして吉と出るか見どころだろう。

選手層:17点

旗手を補強し宮代が復帰したFW以外、特に大きな補強は無かったものの、昨シーズンと同じ陣容を維持できたことはプラス。サブ組でもそこそこの戦力を組めるところは強みだが、中盤両サイドの層はもう少し補強しても良かったか。ドリブラーの斎藤の奮起に期待したい。

監督:19点

大木監督の連覇した実績は大いに評価でき、Jリーグ屈指の監督といえる。スタメンを固定せずともパフォーマンスが良く、また守田の右サイドバック、車屋、登里の右サイドバック起用といった采配は結果はともかく戦術家の片りんを見せている。レアンドロ・ダミアンと小林をどのように起用していくのか、注目したいところ。

総評

昨シーズンと大きく陣容が変わらず、補強の面では物足りない印象があるが、現有戦力でも十分であることの証。大きく成長を遂げた田中と、ケガがちの大島によるダブルボランチがチームを牽引できれば強いだろう。特に大島がいるときといないときで、フロンターレの戦い方が大きく変わっていく点では、大島が安定して出場できることがポイントになるか。