北海道コンサドーレ札幌の戦力評価:80点

FW:17点

ジェイ、鈴木武蔵を筆頭に点取り屋が揃っている。昨シーズンは都倉が移籍したが、その影響を感じさせない攻撃陣だった。今シーズンもセンターフォワードにジェイ、シャドーストライカーにチャナティップと鈴木武蔵がスタメンを張るものと思われるが、今シーズンに加入したドゥグラス・オリベイラが割って入る程の活躍を期待したい。ジェイは怪我がちで年齢面からもフル稼働は難しく、鈴木武蔵が牽引したい。

MF:16点

大きな補強は無いものの、昨シーズンの布陣をベースに若手の成長に期待したいところ。檀崎や田中は経験が浅いが、技術面では十分にスタメンを務められるほどの選手であり、ペトロビッチ監督を納得させられるようにアピールしたい。MF登録のチャナティップがFW起用、宮澤がDF起用、FW起用の菅がMF起用、DF登録の田中がMF起用と、かなり選手起用が流動的となるため、複数ポジションを務められるよう準備したい。

DF、GK:16点

昨シーズン同様に両サイドストッパーを進藤、福森が務め、センターを宮沢とキム・ミンテが務めることになりそう。目立った補強は無いものの、オリンピック代表の田中がセンターバック、ボランチとして起用しながら、ベテランの石川が控えとして支えていく構図。福森のフリーキックは日本屈指であり、アシストと得点の両方に注目したい。GKはク・ソンユンがスタメン、補強した菅野が第2GKとなりそう。

選手層:13点

選手層はどのポジションを見ても薄い。スタメンとサブの能力差が大きく、主力クラスに怪我があるとなかなか難しい。大卒を中心に球数は揃っており、即戦力になり得るはずの選手たちが大きく成長することを期待したい。

監督:18点

名将ペトロビッチ監督の実績は十分で、コンサドーレを残留させ、上位に食い込もうかとする結果をもたらした手腕は評価されるべき。広島、浦和時代と同様に3-4-3(3-4-2-1)システムを使いながら、DFの両ストッパーが攻撃時にサイドバックのように攻撃参加するスタイルが浸透しており、今シーズンはACL出場を目指したいところ。

総評

昨シーズンの選手を全員残留させたように、フロントを含めたクラブ全体でチームを支えていく文化が好影響をもたらすことを期待したい。その分、全ポジションを通して大きな補強を行っておらず、昨シーズンからの変化という点ではやや不安は残る。いっぽうで、チャナティップや鈴木武蔵、福森、菅らの成長は著しく、若手の成長を促しながら上位に食い込んでいきたいところ。