名古屋グランパスの戦力評価:85点

FW:18点

チームの不振と並んで、中心選手のジョーの得点が減り、残念なシーズンに終わってしまった。FW陣はマリノスからマテウスが復帰する等、他の上位チームと比べても遜色のない豪華な顔ぶれであり、あとは得点を量産できるのを待つばかりといったところ。センターフォワードにはジョー以外で適任の選手が見当たらないところは懸念点だが、ガブリエル・シャビエル、相馬、前田、マテウス、ベルマーレから加入した山崎と、非常に期待できる陣容であることは間違いない。

MF:18点

昨シーズンの戦力をそのままに、川崎フロンターレから阿部、サンフレッチェ広島から稲垣と、実力者を補強することに成功。センターハーフには稲垣、米本、ジョアン・シミッチ、長谷川アーリアジャスールと、FW陣同様に豪華な顔ぶれとなっている。トップ下を置く場合には、阿部、長谷川の順に起用されるのではないか。攻守ともにバランスよく構成されており、大崩れはなさそう。

DF、GK:16点

GKのランゲラックを中心とし、3バック、4バックの両方に対応可能な編成となっている。これと言って目立った補強はないが、昨シーズンにFC東京から加入した太田、吉田のサイドバックコンビは経験、実績共に豊富であり、ディフェンス陣を牽引していきたい。

選手層:17点

資金が潤沢なせいか、各ポジションで選手層が厚い。特にFW陣、MF陣は誰が起用されてもおかしくない陣容である。それでもスタメン、サブの2つに分ける事になるため、サブ組のモチベーションをいかに維持していくかが重要であろう。

監督:16点

昨シーズン途中に風間監督が解任され、イタリア人のマッシモ・フィッカデンティが監督に就任した。両者のサッカースタイルは真逆とされているが、チーム自体はどちらかというと攻撃に重きを置いた編成となっており、フィッカデンティ監督が今シーズンからどのようなスタイルを構築するかに注目したい。この豪華な選手編成で成績が低迷することはあってはならない。

総評

他のJ1上位チームと同等かそれ以上の陣容を擁しているにもかかわらず、近年の成績は低迷している。風間監督による川崎フロンターレのようなポゼッションサッカーの構築を目指したが、結果的には失敗に終わったといえる。また、その立て直しとして守備に定評のあるフィッカデンティ監督を起用しており、それが吉とであるか凶と出るか、注目したい。